みなさんこんにちは。
企画・広報部のPT米田です。
前回は、最後に筋力低下の要因についてお話いたしました。
今回はその要因についてもう少し詳しくお話したいと思います。
~①加齢・廃用性筋萎縮~
筋肉が痩せていくことを筋萎縮(muscle atrophy)といいますが、筋力は加齢とともに低下し筋萎縮も進行します。
また、動作における粗大筋力は個人差が大きく、生活歴や栄養・意欲・個人的運動習慣などによっても左右されます。
加齢変化では白筋線維の萎縮が近位関節筋で顕著に見られ、横隔膜や肋間筋などの体幹筋では赤筋の萎縮が見られます。
外傷により四肢あるいは関節が数週間固定されると、関連する筋の使用は著しく減少し、筋委縮が進行します。
このことを廃用性筋萎縮といいます。
これが最も身近な原因として考えられます。
筋肉は1日使わないことで3~6%、1週間で10~15%筋力が低下すると言われていますが、1~2か月間使用しなければ50%近く萎縮します。
廃用性筋萎縮の回復には通常の約3倍以上のトレーニングが必要といわれているので、早期のリハビリ開始が望まれますね。
~②上位・下位運動ニューロン障害~
上位運動ニューロン障害は大脳皮質から内包、脳幹、脊髄を経て脊髄前角細胞に至る経路の障害で、代表的な疾患に原発性側索硬化症などがあります。
下位運動ニューロン障害は、脊髄前角細胞から末梢の神経筋接合部に至る経路の障害で、代表的な疾患に脊髄性進行性筋萎縮症などがあり、外傷等による神経そのものが損傷される末梢神経障害とは若干異なります。
これらの障害により運動単位数の減少、神経支配比の増加などの複数の原因が組み合わさって主動筋の筋力が低下します。
~③神経原性~
脳から脊髄までが中枢神経、そこから枝分かれした部分が末梢神経ですが、この神経線維そのものの障害(例えば椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症などの脊椎疾患や腫瘍・糖尿病などの代謝性障害、外的損傷)によっても脱力や筋萎縮が見られます。
筋線維は、全てにおいて運動量低下により徐々に萎縮します。
特に、長期間にわたる重度の筋萎縮の場合、筋線維が完全に元の状態に戻るのは難しく、治療開始のタイミングを逃さないようにしなければなりません。
これらを踏まえて、次回は効果的な筋力トレーニングについてご紹介したいと思います。
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