痛風

みなさんこんにちは。
開発担当の森亮一です。

我が家は、毎年1月~3月の間に「蟹ツアー」と称して日本海側へ蟹を食べに行きます。

温泉に入った後のビールはサイコーですね!

蟹のフルコースを堪能したあとは、毎回「今年こそ痛風発症するかな?」とちょっとだけドキドキします。

今のところ大丈夫です。(笑)

ということで今回は痛風のお話です。

「風が当たるだけでも痛い!」と言われている痛風ですが、語源としては、痛風の風=病気という意味なので、本来は「痛い病気」ということになります。

痛風の原因は、皆さんご存知のプリン体の過剰摂取です。
プリン体を含んだもの食べると、体内でプリン体が分解されて尿酸に変わり、尿と一緒に体から排泄されます。

ところが、あまりにたくさん食べると尿酸がどんどん蓄積されて排泄が追い付かなくなります。
そして、厄介なことに溜まった尿酸は関節内や腎臓で結晶化します。
この結晶に体が反応することで痛風になります。
(ちなみに腎臓内で結晶が大きくなったら腎臓結石となります)

よく「足の親指が腫れたら痛風」と言いますが、実は腫れる部位はそこだけではありません。
足首や足全体が腫れることもありますし、手首や肘も腫れることがあります。
どこも非常に強い炎症を起こすので、痛みも強く、赤く腫れ上がって触ると熱いです。

痛風発作で受診された患者さんを診るときは、みなさん非常に痛そうなので本当に気の毒になります。
美味しいものを食べた後に地獄を味わうような病気なので絶対なりたくないですね…。

ならないようにするには、プリン体を摂取しなければよいということになります。
CMでもやってるように、ビールをプリン体除去のものに替えるのも一つの方法ですが、プリン体はビールより食べ物の方が多いので、ビールだけプリン体を減らしてもだめです。
トータルで減らさなければなりません。

「痛風・尿酸財団」からいろんな食材のプリン体含有量を表にした資料を見ることが出来ます。

食品中のプリン体含有量

この表を見ると、なんとなく想像していたものと少し違っているのが分かります。

昔から痛風は帝王病や贅沢病と言われるように、酒の肴(珍味)肉類など、高級食材をたくさん食べる人に多いと思われてますが、実際はちょっと違います。
例えば、穀物では白米より玄米の方が多いですし、干し椎茸もすごく多いですね。
肉類は、豚と牛ではそれほど変わらないですが、それより鶏肉の方が多いです。
あとはやっぱり魚介類ですね。
それも干すとすごく多くなるみたいです。

そして何よりダークホースなのがニボシ!
ダントツの1位です。

ちなみに毎年我が家で食べてる蟹はズワイガニだと思うのですが…、136.4とまあまあな値です。(汗)
これからは気を付けます。(笑)

この表を見ると普段食べているものばかりなので、これから先何を食べて生きていけば良いのか?と不安になりますが、先ほども書いたように、動物はちゃんと尿酸を排泄しますので、毎日あん肝や白子ばっかり食べるような生活をしなければ大丈夫です。

どうしても付き合いなどで外食が多い人は痛風になる可能性も高いので、出来るだけ水分をとって尿の量を増やせば尿酸は体から出ていきます。
特に、夏場は汗で体内の水分量が減って尿量も減るので、発作が出やすい時期です。
熱中症予防・痛風予防にも水分補給はとても大切ですね。

以上、痛風のお話でした。

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