ヘルニア

みなさんこんにちは。
開発担当の森亮一です。

今回は「ヘルニア」のお話です。

医学的にヘルニアという言葉の意味は、「囲まれた組織の内容物が外へはみ出た状態」のことをいいます。

整形外科でよく治療されているのは、皆さんご存知の椎間板ヘルニアですが、「椎間板ヘルニアって腰のヘルニアのことでしょ?」と思われてませんか?
椎間板は首から腰まで、背骨(脊椎)のすべての部位にありますので、腰だけのものではありません。
したがって腰のヘルニアは「腰椎椎間板ヘルニア」、首のヘルニアは「頸椎椎間板ヘルニア」といいます。

椎間板の構造は、「髄核」というゼリー状の柔らかい組織と、それを囲む「線維輪」という硬い組織で出来ていて、非常に弾力があるゴムのような組織です。
椎間板ヘルニアは、この「線維輪」という組織に亀裂が入り、亀裂部分から髄核がはみ出た状態のことです。


背骨のすぐ近くには神経もあるので、はみ出た髄核がこの神経に接触すると、手や足に神経痛や痺れが出ることもあります。

頭を支える筋力が弱ってくると、普段から首がグラグラするので、結果的にこの椎間板をグリグリと捏ねることになり、頸椎椎間板ヘルニアになってしまいます。
腰の場合も同様に、腹筋や背筋が弱ってくると、腰がグラグラして腰椎椎間板ヘルニアになってしまいます。

整形外科以外でもヘルニアはありまして、例えば「そけいヘルニア」「脳ヘルニア」「食道裂孔ヘルニア」などがあります。


そけいヘルニアは、鼠径部(そけいぶ)という脚の付け根(股関節のやや内側)の部分から腸がはみ出た状態のことをいいます。
腸がはみ出るといっても、体の外へ出てくる訳ではなく、腹圧で腸が皮下へ圧出された状態で、お腹に力を入れた時に皮膚が盛り上がって見えます。

脳ヘルニアは、頭を強く打って脳が腫れたり、脳組織が血液で圧迫されるときに見られます。
頭蓋骨の中は、実は4つの区画に分かれおりまして、それぞれの区画が膜で仕切られています。
左右の脳の間は「大脳鎌」(だいのうかま)という膜で仕切られていますが、脳梁という左右の脳を繋いでる中心の部分だけ穴が開いてます。
そして、大脳と小脳の間も「小脳テント」という膜で仕切られているのですが、先ほど書いたように、例えば右脳が外傷で腫れたりすると、頭蓋骨があるので外側へ膨張することは無く、左側へ膨張します。
その結果、大脳鎌の中心の穴から左側(つまり左脳側)へ右脳がはみ出てきます。


これを「脳ヘルニア」といいます。
大脳全体が小脳側へはみ出る場合も、同様に脳ヘルニアといいます。

以上のように、整形外科以外でもたくさんのヘルニアがありますが、診断は医師でも難しく、画像診断が必須になりますので、自分勝手に診断しない方が良いですね。

最後に、ヘルニアを面白く紹介したパロディPVがありましたのでご紹介します。
有名なジェームス・ブラウンの替え歌です。
“Living With A Hernia (Official HD Video) “Weird Al” Yankovic

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